メンバーの言いたい放題 16



 Maryはるみの30年のときを超えて!!(再結成のなれそめ)
 高校卒業から30年後にみんなと再会してはや3年、いまさらという想いはありますが、そのときの再会のきっかけと感動は、いまだに忘れることができません。PP&Mファンクラブ会報にも掲載していただきましたが、そのときの気持ちを新たにという想いで、再会後初めての同窓会ライブ(2001年8月)を終えての感想を載せてみます。
 今年の課題曲に、“LIKE THE FIRST TIME”を選曲しましたが、この再会の喜びとこの曲の意味合いがそのまま4人の気持ちに重なり合うことから、必ず歌いたい曲のひとつだと誰からともなく言い出して決まったことでした。

 
 今回の同窓会ライブ感想を語るには、そのきっかけからお話しなくてはなりません。それには4人の再会が必至であり、この再会が現実のものとなったのは、まさに幾重もの偶然の重なり合いからでした。それは、私たちの意志とはまったく別のところで、突然始まりました。私が、去年の暮れに、実家の山口県徳山市(現在は周南市)に帰省した折のこと。高校の同窓生10人位と30年ぶりに再会する機会を持て、さらにその折りの私の写真を、当時の私たちの活動を知る彼らのひとりが、懐かしさのあまりから、河内さん、河谷さん、山中さんに配信してくれたことが、きっかけとなりました。私たち4人がお互いにまったく知らないところで、写真が配られ受け取られて・・・・・、たぶん卒業後30年というときが過ぎて、突然現れた幻影のようなものだったことでしょう。それでも、なんと嬉しいことに、すぐに3人から心温まるメールが送信されてきました。私は、今でもそのときの感激した気持ちを忘れることはできませんが、4人がそれぞれ遠く離れた別々の場所で、一気に高校時代にさかのぼり、PP&Mとともに毎日一緒に過ごしたあの3年間を走馬灯のごとく思い出し、おそらくそれぞれが青春時代の甘い郷愁に心奪われたに違いありません。

しばらくは、メールでの交流が続きましたが、都合のいいことに、今年は高校卒業30周年記念同窓会という大きなイベントが控えており、この同窓会とともに再びPP&Mを聴きたいという声が上がり始めました。私たちの再会と再結成の決断を早めさせたのは、運良くすぐ目の前に再結成の発表の場があったという偶然の賜物です。こんなに短期間で再結成できるなんて、つい半年前までは、誰一人として思ってもいないことでした。しかし、気持ちはあっても、それぞれが遠く離れて暮らしており、4人での再会は、さらに5ヵ月後の高校卒業して以来30年という月日が過ぎた初夏でした。
 私たちは、再会後の初めての音合わせをして、30年間会わなかったとはいえ、心の底深く脈絡と流れていた絆を再確認することができたことに感動を覚え、その気持ちを込めてHeart Streamというバンド名をつけるに至りました。この4人でなくては持ち合わせられない波長のあった心地よい感性というものを感じることができました。そうして、まさに私たちは、“Reunion” の世界に引きずり込まれて行ったのです。その感覚は、実に夢心地といってもいいものでした。

さて、同窓会ライブはと言いますと、今年の5月に初めて4人で再会を果たしたとき初音合わせをし、8月12日本番前日に2回目の音合わせをしてぶっつけ本番状態でした。技術的な面は別として、それを余りある4人の気持ちの一致が郷愁感と重なり合い補い合いして、同窓生のみんなからも"Lemon Tree(レモン・トゥリー)"をリクエストする人あり、郷愁にかられて、"Gone The Rainbow(虹とともに消えた恋)"で涙ぐむ人ありで、ライブは大成功となりました。

私たちは、今日まで長いときを別々の場所で生きてきたとはいえ、同じ年に生まれ同じ学び舎で過ごした同朋が聴衆であるということも相まって、彼らの声援に助けられ、昔の良き時代を懐かしむ和気藹々とした雰囲気の中、観客席との一体感も生まれた非常に楽しいステージとなりました。
 実は、30年近く歌を忘れたカナリア状態でいましたMaryの私が一番バンドの足を引っ張ってはいますが、この4人でなくてはバンドを組む気持ちはまったくなかった、他のメンバーでの再結成は考えたこともないと言ってくれた仲間に、私ひとり、いえ、たぶん他の3人も、感動の境地だったことと思います。
 こんなにも、いとも簡単に30年というときを飛び超えて、PP&Mとともに、再び精神的な結びつきが可能であるとは、まさに同時期に同じ場所で学んできた同窓生だからこその素晴らしさを実感したライブでした。

今、私は、Peterに、Paulに、Maryに、そしてDickにお礼を言いたい気分です。声を大にして、ありがとうと。


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